熱中症対策には通気性の良い作業靴を。熱中症対策や作業靴の特徴を紹介

毎年夏になると熱中症が話題になり、特に屋外で長時間作業している人は熱中症対策が必要です。ここでは、熱中症やその対策について紹介します。そして、通気性の良い作業靴を使うことも重要な熱中症対策です。そこで、通気性の良い作業靴の特徴について取り上げます。

さらに、フィットする作業靴の選び方や購入方法もピックアップしていきます。

熱中症とは

熱中症とは、高温の中で仕事や運動をしたために起こる身体の異常のことをいいます。熱中症で体温が上がると、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かなくなったりします。その結果、体温の上昇やめまい、けいれんや頭痛などのさまざまな症状を引き起こしてしまいます。

熱中症は重症度によって3つの段階に分けられます。1度では立ちくらみなど、比較的軽症であり現場での応急処置で対応できる段階です。2度では吐き気や嘔吐、頭痛などを訴える中程度の症状であり、病院への搬送を必要となります。

そして、3度では痙攣や意識障害など、かなり重症な状態であり入院して集中治療しなければなりません。

熱中症が起こりやすい場所とは

熱中症といえば真夏の炎天下で、長時間働いたり運動していたりしたというケースを想像するでしょう。確かにこれらのケースでは熱中症を起こす確率は高いですが、このような典型的な場面ばかりではないことは知っておくと良いです。

例えば、日差しが強く風が弱い環境や、気温が高く湿度も高い環境でも熱中症になるリスクはあります。また、梅雨の合間に突然気温が上がるなど、身体が暑さになれていない時期に熱中症になるケースも少なくありません。

さらに、最近では屋内にいても熱中症にかかる可能性があるので注意が必要です。ある調査によれば、救急要請時の発生場所について、住宅など室内施設が全体の4割近くを占めるというデータがあるほどです。

屋外で働く人は熱中症に注意

いうまでもなく、屋外で長時間にわたり作業するような職業に就いている人は、夏場は常に熱中症のリスクがあります。特に、注意すべき業種としては建設業や製造業、農業や警備業などが挙げられます。中でも、高温多湿や直射日光、無風などの過酷な環境の下で、作業を開始した初日から数日間は注意が必要です。

また、夏の初めの暑さになれていない時期や、体が涼しさに慣れた後に急に暑くなる日も同様に注意しなければなりません。

熱中症対策とは

熱中症は適切な対策を取ることで防ぐことができます。帽子をかぶったり、可能であれば作業場所に屋根や日除けをつけたりするなどして、直射日光を遮るようにしましょう。休憩所を設けこまめに休憩を取りながら、定期的に水分や塩分を補給することがとても大切です。

また、氷や冷たいおしぼりなど、身体を適度に冷やせるグッズを活用することをおすすめします。さらに、周囲の人が体調変化に気付くことができる環境づくりも予防の1つであることから、なるべく1人で作業しないようにします。

そして、吸湿性や通気性がよい素材の服や靴を選ぶことも、熱中症対策では重要なポイントです。

通気性の良いメッシュ素材の作業靴

先述の通り、熱中症対策として透湿性と通気性の良い服装や靴を着用することが求められます。屋外で作業をしていると、長時間靴を履きっぱなしというケースは少なくありません。そうするとどうしても足が蒸れてしまい、不快な気分になってしまいます。

それが強いストレスとなったり、疲れの原因となったりして熱中症にも悪い影響を与えてしまいます。なお、通気性の良い作業靴というのは、メッシュ素材でできているものが多いです。メッシュとは、ふるいの目などの網目の総称を指す言葉です。

メッシュ素材といえば、サッカーやバスケットなどのユニフォームにも用いられています。このように元々メッシュは、スポーツウェア用に開発された高機能素材といわれています。メッシュ素材の特徴としては、汗や雨などの水分を素早く吸い上げて、いつもサラサラな状態にしてくれる点が挙げられます。

また、吸湿性が良いだけでなく、静電気の発生を抑えてくれたり伸縮性に優れたりします。さらに、型崩れしにくく汚れも落ちやすいので、使いやすいと評判です。足元の蒸れを逃して涼しく働くためには、吸湿性の良いメッシュ素材の作業靴を使用することをおすすめします。

通気性の良い作業靴に施されている工夫とは

現在、様々な特徴をもった通気性の良い作業靴が製造されています。通気性の良いメッシュを用いていることはもちろんですが、それ以外にも、工夫しているパーツがあります。例えば、ソールの部分に通気孔をあけて、作業靴内に溜まった熱を効率よく逃がすようにしています。

通気孔があるソールと、メッシュ素材を併用することで相乗効果が生まれ、蒸れにくい通気性の良い作業靴へと仕上がるのです。

作業靴の選び方

通気性の作業靴を購入しても、足に合ったものを選ばなければあまり意味がありません。何故なら、足に合った作業靴を履くことで、疲労感を軽減させることができるからです。そして、それが熱中症の予防や事故の防止にもつながっていきます。

足にフィットした作業靴を選ぶポイントは大きく5点あります。第1は、全体のフィット感をチェックすることです。普通に立った状態で足を入れてチェックし、圧迫感があったりどこかが当たったりする場合は、サイズを変えて再度チェックしましょう。

第2は、靴紐を締めないで足を前一杯に移動させ、踵に人差指が軽く入るかを確認することです。もし、指が入らなければサイズとして小さいので、ワンサイズ上げて同様に確認します。第3は靴紐を締めて、親指のくびれた部分に作業靴の先芯の後端部が来るかを調べます。

おおよそ合致していれば、そのサイズの靴がピッタリということになります。第4は、足の横幅が一番広い部分と、靴の一番広い部分がフィットしているかをチェックします。このチェックも非常に大切であり、合わなければ足に圧迫感を感じたり、靴の中で足が前後したりするからです。

第5は、実際に歩いてみて、かかとや足の甲、足の側部に圧迫感を感じないか確認します。このように5つのポイントを念頭において、作業靴選びを行いましょう。

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作業靴の買い方

現在は、安全靴や作業靴を専門に取り扱っている通販サイトが運営されています。そのようなサイトでは、様々な作業靴を数多く取り揃えています。もちろん男性用から女性用まであるので、様々な人のニーズに応えられるようになっています。

大量に発注する場合は、このようなサイトを利用すると良いでしょう。一方、実際に作業靴を実際に履いてみてフィットするものを選びたいならば、実店舗があるところで購入することをおすすめします。作業関連のグッズを専門に取り扱っているチェーン店があるので、そのような店舗で購入してみると良いです。